亀岡市の歯医者 | 嶋村歯科医院
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キラリ亀岡

「唾液」と「感染予防」のお話

唾液は唾液腺で血液をろ過して1日に1~1.5L産生され口腔内を清潔に保ち、消化液、味覚補助、歯の補修(再石灰化)、そして、菌(細菌やウイルス)の侵入から体を守る役割をしています。
菌は粘膜から体内に侵入するので菌の着いた手で目をこすったり、口腔内が不潔であったりすると容易に感染が成立します。口腔、目、鼻は、菌の最初の入り口であり関所です。新型コロナウイルス(正式にはSARS-CoV-2)に関しても飛沫、接触感染ということが言われていますが最終的には粘膜からの侵入です。
ウイルスは歯周病菌の助けを借りて歯肉から侵入します。口腔内が不潔で歯肉出血や物詰りある方は感染の危険性が高いとされています。一方、唾液にはIgAという抗菌物質(免疫物質)が多く含まれ、菌の侵入を強力に阻止しています。
免疫の最前線で活躍する唾液の分泌を促進するには適切な水分摂取、よく噛んで食事をする、抗酸化食品(納豆、ネギ、ニラ等)摂取、唾液腺マッサージが有効です。健康的な食生活と清潔なお口の環境は免疫力の向上(感染予防)に直結し、健康生活の第一歩となります。(文責 嶋村浩一)

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仕上げ磨きのコツ
太田保育園寄稿

乳幼児では十分な歯磨きができないことが多く保護者の皆さんも頭を悩ませることが多いと思います。一般的には8才頃までは仕上げ磨きが必要といわれています。大変ですが。
年中さん以降でできる事を、先ずは・・・。先ず保護者の目の高さで子どもに歯磨きをさせてみましょう。子どもと同時に歯磨きをしても有効です。子どもは明確なゴールがないと頑張れません。「シャカシャカ」と音が出る。指で触って「キュッキュ」と音が出る。どちらが上手く磨けるか試してみる。親子でお口の中を見て評価をしてみる。今しかできませんよ!こんな接触は。
3才から7才の時期には舌の成長が早く口の中で大きな部分を占めてきます。その為に裏側が磨き難くその後の仕上げ磨きがし難くなることもあります。「お口を大きく開けて」と言うと比較的舌が引っ込んで磨き易くなります。お風呂での仕上げ磨きもお試し下さい。
年少さんまでは歯磨きを嫌がることは寧ろ当然と考えてください。最初は外側を「イー」と言って、その次に「アー」と言って噛み合わせや裏側を素早く磨いてください。
歯ブラシをしながらウロウロする子どもがいるとハラハラします。転倒した時の事故は大変です。特に年少さん以下の事故が多くできれば椅子に座らせて保護者の目線で(保護者も座って)自分で磨かせてからの仕上げ磨きをお勧めします。(文責 嶋村浩一)

投稿者 shimamurashika|PermaLink
WITHコロナ時代の口腔ケアー

COVID-19の蔓延は生活を大幅に変化させました。「歯科治療には感染リスクがある」と一部マスコミが煽る事がありましたが専門家は事実を確認・分析して「口腔内を清潔に保つ事は寧ろウイルス感染を抑制する」事を示しました。
口腔内細菌の悪玉菌はタンパク質を溶かす酵素を出し歯周組織に入り込み歯肉腫脹、歯牙動揺、時には口臭を引き起こします。ウイルスはDNA(SARS-CoV-2はRNA)の周りにタンパク質の膜が覆っているだけの構造です。悪玉菌の多い方は歯周組織の痛んでいる場所から容易に体内に侵入し(ウイルスは細菌の1/10000位の大きさ)感染し易くなります。
一旦歯周組織に入ったウイルスは毛細血管の中に侵入し、全身を廻ります。特に抵抗力の弱っている方は血管内でウイルスや菌が増殖し敗血症、又は免疫応答の中で血栓が形成されやすくその血栓が飛んで心臓・脳血管や腎臓で梗塞が生じ易くなります。
口腔ケアーは「8020運動」の主旨である「食事が生涯にわたって美味しく食べる事を応援する」から「感染から身を守り健康的な生活を応援する」へと変化しています。口腔ケアーは健康そして命を守ります。

註)COVID-19は病名で「CO」は「corona」、「VI」は「virus」、「D」は「disease」の意味。一方、ウイルス名については、SARSを引き起こすウイルス(SARS-CoV)の姉妹種で「SARS-CoV-2」と現在は名付けている。将来的に名称変更の可能性があります。

投稿者 shimamurashika|PermaLink
入れ歯を新調したときに味がわからなくなった

「入れ歯を新調したときに味がわからなくなった。」と言われることがあります。「味は舌で感覚をするのにおかしなことだ。」と悩んでいる方もいます。

舌は感覚の出先機関であり大脳皮質で感覚をします。大脳皮質での運動と感覚分野の守備範囲は左図に示します。口の中に食物が入ってから嚥下までの運動や感覚に関しての分野が非常に大きいことが判って頂けると思います。

新しい入れ歯を使うときに未だ慣れていないのでしゃべりにくい、飲込みのタイミングが変わった、舌や頬を噛みそうになるといった非常に敏感で繊細な感覚の膨大な情報の交錯があり、味覚の感覚が二の次の処理となってしまうことがあります。本人の自然なお口の機能を発揮する為にご本人の慣れも必要ですがかかりつけ歯科医の適切な調整も必要なのです。

大脳皮質横断面

ペンフィールドの大脳皮質での支配領域の模式図は中学校でも習いますよね

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投稿者 shimamurashika|PermaLink
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